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鬱血の浮く白い肌、白い着物を肩に羽織り。
けだるげに窓辺に腰かけた銀時を眺める。
銀色の髪が月の光で青白く輝くのを見るのはこれで幾夜になるだろう。
「どうした…。」
土方が声をかけると、視線を部屋へと戻した。
「どうもしねぇ。」
そう言って重たげに腰を上げる。
少し身体を隠すように着物を押さえる仕草が逆に卑猥だと思うのは、土方がその肢体を欲望をのせた目でみているからだろうか。
裾が妖しげに翻り、すっきりとした脛が見え隠れするのもまた婀娜っぽい。
布団に横たわる土方のそばまで来ると、しゅるりと衣擦れの音とともに着物を落とす。
ふわりと空気を孕む流線模様の着物が床に落ち着くより早く、銀時の唇が土方の唇に重なる。
軽く、次第に深く。
舌が絡んで、角度をかえてさらに深く。
けして細くはないのに、不思議なほど男を感じさせない艶めかしいその肉体。
紅い眼がゆっくりと溶けていく瞬間を見るのが土方の楽しみでもあった。
普段は人を食ったように読めない表情の男が、ただただ気持ちがいいと鳴くような表情だった。
「銀時…。」
肩からくっきり窪んだ背骨へ、そしていやらしい線を描く腰骨へ向かって手のひらを滑らせる。
「…し…ろぅ。」
目を見ずに、ためらいがちに名前を呼ばれるのもまた、土方は気に入っていた。
耳元で笑ってやれば、耳まで熱をもって。
月光差す宿で、抱きしめた身体はどこまでも白く。
睦言は熱く甘く。
2009年12月15日
2009年12月30日再UP
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