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土銀、銀楽、沖楽、銀+お登勢 「銀さ~ん、神楽ちゃん知りません?」

「銀さ~ん、神楽ちゃん知りません?」
お玉片手に覗き込む新八に、銀時はジャンプをめくる手を止めた。
「…知らねぇ。んだよ、まだ帰ってこねぇのか?」
二人して時計を見上げれば、神楽が出かけてからすでに3時間はたっている。
「酢昆布買いに行くって出ていきましたよね?」
「あぁ?そうだったかぁ、そうじゃなかったか~、どうだったけなぁ。」
髪をかきながらあくび交じりの銀時へ、新八はお玉を握りしめる。
「ちょっとアンタ、いくら神楽ちゃんが強いからって…。もう6時ですよ、大分暗くなりましたよ、もうすぐ夜ごはんですよ、歌舞伎町ですよ、女の子ですよっっ!」
「んだよ…、お母さん気取りですかコノヤロー。」
「ちょっとその辺探してきて下さいよ。神楽ちゃん帰ってくるまでご飯用意しませんからね。」
面倒臭そうな顔をする銀時へ追加射撃とばかりに台所を人質にして、新八はまた鍋の様子を見に戻った。
「へぇへぇ、わかりましたよ。ったく、どうせ腹空けばすぐ帰ってくるだろうによぉ。」
「なんですかっ!!?」
「いいえ、なんでも。行ってきます。」
「…どうせさっきからジャンプ進んでないくせに。ったく見栄っ張りが。」
新八はこっそり呟くと、炊飯器のスイッチを入れた。
 

床に広がっていた着物を拾うと、片腕だけを通すいつもの万事屋主人が出来上がる。
古ぼけた階段を下りれば、お登勢がスナックの看板を出すところにはち合わせる。
「おや銀時、こんな時間から散歩かい。」
「神楽が帰ってこねぇんだよ。」
「そうかい。早いとこ探しておやり、あの子なら大丈夫とは思うけどやっぱり心配だからねぇ。」
「心配なもんか、あんな凶悪なのがどうなるって言うんだよ。」
背を向ける銀時に、お登勢が可笑しそうに声をかける。
「銀時、木刀はどうしたい?」
「……カレーこぼして今注文中。」
 

「神楽~、どこいったぁ~、ご飯先くっちまうぞぉ。」
赤いチャイナ服と傘で目立つ出で立ちとはいえ、すでに大分日は傾いた、それだけを頼りに探すには少しおぼつかない。
神楽の寄りそうな駄菓子屋、選びそうな道。
あとは…。
「み~っけ。」
向かいから歩いてくる黒い制服は見覚えのある顔。
「お~ぐしくんっ。」
「…じゃねぇって何度言ったら理解するこの天然パーマ。」
咥え煙草で眉間に皺を寄せる土方に構わず、銀時は話をはじめる。
「なぁ、ちょっと人探してるんだけどさ。」
「…てめぇんとこのチャイナなら屯所にいるぞ。」
「なんで?…またおたくんとこのドS王子と遊んでんのか?」
「今日は総悟が負けた。なんか顎に食らったらしくってチャイナがうちにおぶって連れてきたんだよ。」
「んじゃぁ保護者に電話の一本も頂戴よ。」
唇を尖らせる銀時に、土方は少しだけ言葉に詰まる。
「…だから…、こうして教えに行くとこだったじゃねぇか。」
「は?電話でいいだろ。つか神楽に帰れって言えよ。」
「っせぇなぁ。チャイナも総悟も寝ちまったんだよ、昼寝したまま起きねぇんだよ。ついでに俺はてめぇんとこの電話番号なんてしらねぇっっっ!!」
一気に言い切った土方は、またむっつりと黙りこんだ。
「…そうだっけ?あぁ、ごめんごめん、名刺も渡してなかったんだっけ?ほれ。」
「っっ!」
銀時に手をとられ、土方の手のひらに名刺が載せられる。
「いつでもかけてよ、土方くん。」
「…チャイナ引き取りに来い。」
「神楽起こすの忍びなくて歩いて家まで来てくれようとしたの?それとも俺に会いたくて?」
ギロリと睨まれ、銀時は破顔する。
「ま、とにかく安心したよ。神楽連れて帰るからさ、一緒に真撰組の屯所まで行こうよ。」

 

×××

前半は銀楽で書いてたのに、土方さんに会ったら土銀になっちゃったヨ◎
そんなこんなで微妙な流れの1話になりました。
土方さんって総悟と神楽には弱そうですよね、お兄ちゃんだから(意味不明)
2009年9月8日

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