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「そこの白髪頭のお譲さん、逮捕~。」

「そこの白髪頭のお譲さん、逮捕~。」
声にぎくりと強張る方。
薄桃色の清楚な着物に、その不思議な色をした髪がよく似合う。
恐る恐る振り向く白い顔。
化粧だけの色ではないとわかる、血管の透ける首筋。
「その化粧、誰がした?なかなかいい紅選ぶじゃねぇか。」
白皙に、そこだけぽっと色づく唇。
「セクハラでおまわりさんに言いますよ~。」
銀時は諦めたように口を開く。
「お前またバイトか?」
「バイトっつーか、まぁ万事屋だし?」
なんでもやるわよ、とからから笑う顔は、化けていてもやはりいつもの銀時だ。
土方が並んだのをみて、銀時もまた歩き始める。
「買い出しか?」
左手の荷物をさりげなく持ってやりながら土方が聞けば、まぁなと銀時。
袋の中身は食材、日用雑貨、化粧品エトセトラ。
「あんの化けもんども、次から次へと注文出すからよぉ。」
さんきゅ、と付け加えられ、どういたしましてと土方。
「お前さ、勤務中にこんな勘違い野郎と歩いてるとまずいんじゃねぇの?」
「どうせ俺はマヨで十分変人だと思われてるから大丈夫だろ。」
涼しい顔して煙草を揺らす姿は、やはり道行く女達の目を集めてやまない。
「お前わかってんじゃねぇか。…ばっかみてぇ。」
「…お互い様だろ。」
ギロリと睨まれ、はははっと銀時が笑う。
「どうだ、そこそこ女装も板についてきたろ?」
とことこと、いつもより小さな歩幅で歩く銀時に、土方は煙草の煙を吐き出す。
「…可愛いよ。」
「っ!?」
「じゃぁな、俺はまだみまわり中だ。荷物返す。」
中途半端な格好で固まった銀時に荷物を持たせると、土方はあっさり道を曲がって行ってしまった。
 

「ちょ…、なんなんですか??羞恥プレイかなにか?なに?どういう嫌がらせデスカ?」
あとには耳まで赤くした銀時が地団太を踏んだ。
 


2010年1月5日

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