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誰か←銀時+源外 「お~い、銀の字。」

「お~い、銀の字。」
「…んだよ、じぃさん…。」
声に振り向けば、源外の背中がみえた。
あいかわらず家だか倉庫だか判別の付きかねる建物の入り口で、ガラクタをいじりまわしている。
通りをふらふら歩く銀時によく気がついたものだ。
 

「んだよじぃさん、なんか用か?金次第じゃぁ…。」
「金次第じゃぁ身体でも売るか?」
銀時のぼんやりした顔が少しだけ強張る。
無意識に首筋のうずきを触る指を、そっと懐へ戻した。
「俺にゃぁかんけーねーが?」
がしゃんと、カラクリが音を立てて動き出した。
源外はその歩行する様を眺めたまま、なおも銀時に語りかける。
「理由なんてそれこそいくらでもこさえられりゃぁな。いい年こいて、こんなこと説教くらいたくもねぇだろうしなぁ。」
銀時は黙ったまま、次の言葉を無表情でまつ。
体からは、あの男の匂いがしているだろうか?
自分ではよくわからなかった。
「金か?心か?情報か?それとも一時の快楽か?どっちだっていいがよ。ま、そんな顔すんなら大歓迎ってわけでもねぇんだろうさ。対価に欲しいものが手にはいんねぇなら…、やめちまったほうが身の為だ。」
「じぃさん…。」
「おせっかいな年寄りのたわ事よ、聞き流しな。若けぇもんにゃぁいろいろあんだろうからよぉ。」
がしゃんがしゃんと銀時の足元まで歩いてきたカラクリが、小さな手をそっと持ち上げた。
「?」
差しだされた何かを銀時は受け取る。
「…ありがとよ。」
白地に苺の柄が愛らしい、三角形のキャンディ。
銀時はカラクリの頭を撫でてやると、それを口へと頬り込んだ。
渦巻き模様の着物を纏う男は、一言、「よわったねぇ…。」と苦笑した。

 

×××

2009年10月3日
源外×銀時風味…デス。銀ちゃんは誰かに片思い中で、身体だけいただかれちゃってて、別に銀ちゃんはそれで十分と思ってて。
んで、ちょっと源外にほろりときちゃえばいいぜ、みたいなカンジです。
かけらもニーズのなさそうなものを…。

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