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沖田×神楽 傘が火を噴く、剣が火花をあげる。

傘が火を噴く、剣が火花をあげる。
重い蹴りを鞘でおさえれば、傘の柄が顎めがけて払われる。
「ほぁちゃぁぁぁっっ!!!」
手刀がこめかみぎりぎりを掠めていく。
間をおかずに肘で眉間を狙われる。
足首を払い、体制を崩せたと思っても、軽い体は片腕で簡単に体制を立て直す。
強靭な肉体、それを支える驚異的なバランス感覚。
視界に赤いチャイナ服が踊る。
「やるじゃねぇかぃチャイナ。」
タンタンッ、と簡素な布靴でタイミングを計ると、神楽は一気に間合いを詰めた。
「無駄口叩く余裕があるならワタシに一発入れてみるネっ!」
胸を掌底で一突、一瞬で呼吸が止まる。
視界一杯に鮮やかな紫色の蛇目傘。
悪あがきで剣を薙いだが、すでに一歩距離をとった彼女へは届かない。
 

「っぐ…、っは、ゲホッ……クっそ。」
「ふん、オマエ、向ける気ないならその剣抜かない方がイイネ。」
「……。」
仰向けに倒れて、空を見上げる。
今日もいい天気だ。
確かに剣を使う気はないが、ハンデのつもりはない。
神楽にしたところで、銃の攻撃は威嚇であって沖田を狙うものではないのと同じだ。
「…すばしこい兎だぜぇ。」
追いかけても追いかけても、小さな兎は捕まらない。
「ワタシを捕まえるつもりアルか?」
隣にしゃがみ込んだ神楽が沖田を不思議そうに覗き込む。
お団子の房飾りが風に揺れる。
「……次は勝つからな。」
神楽の青い瞳が楽しそうに瞬く。
「ワタシに勝とうなんて100年早いヨ。」
傘を差し直し、沖田に向かってにかっと笑う。
「顔潰す覚悟くらいしてかかってこなきゃ、ワタシ倒すなんてできないアル。」
「……。」
黙りこくる沖田を見ながら、神楽は立ち上がる。
「ワタシは戦闘民族、純血の夜兎ネ。剣で切られても拳で殴られてもすぐ治る。それよりワタシはお前と本気で喧嘩したいヨ。わかったら次からはその剣、向けるヨロシ。お前とだったら楽しい喧嘩にナルネ。」
「そのカワイイ顔ぐちゃぐちゃにしちゃぁつまんねぇんだよ、兎。」
そっぽを向く沖田に、神楽はまた笑う。
「また構うヨロシ。じゃぁな。」
 

太陽の下、紫色の蛇目傘が花咲く。
神楽は少しだけ頬を染めながら万事屋へと足を向けた。

 

×××

沖田×神楽ってもう可愛くて可愛くて…。
ちょっとだけ神楽ちゃんのが強いといいなぁと思います。
でも自分の愛は圧倒的に神楽ちゃん寄りなので、圧倒的に彼女の方が強いです。
好きキャラは受けの法則、そして強いの法則。
結果、受けのが戦闘値が恐ろしく高くなるという、…毎度のことです。
2009年9月8日

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